社会的孤立予防〈高齢者の孤立問題>
長崎県の高齢者犯罪の現状は、平成26年は480件、平成30年は531件と増加傾向にあり、犯罪が全体的に減少している中、高齢者の構成率は平成26年と比較すると10%も高くなり、30%を超えています。高齢者の犯罪を減らすためにも「社会的孤立」という問題を解決する必要があると考えていますが、高齢者の社会的孤立について県の認識と取り組みは?
高齢者の多重的な見守り活動を行っていく必要があり、民間事業者との協定締結を推進し、多重的な見守り体制の整備を進めています。
現在、県全体で電気やガス、宅配業など、100社を超える民間事業者と協定を締結して、19の市町において体制が構築されているところです。
今後とも、各市町の協力をいただきながら、全県下での多重的見守りネットワーク体制の構築を目指してまいりたいと考えているところです。
児童虐待防止〈親の孤立問題>
全国各地で子どもに対する虐待が相次ぎ、不幸な事件が後を絶ちません。悲惨な事件を起こさないための県の対策は?
また、専門家によると、虐待防止には、親を孤立させないことが重要だというふうに指摘されています。県として、児童虐待を減らすためにも、親の孤立への支援をどのようにしているのか?
家庭の孤立化を防ぎ、虐待を予防する取り組みとして、産科医療機関、市町、児童相談所等が連携し、妊娠・出産期に支援の必要な家庭を早期に発見し、速やかに支援を開始する「児童虐待ゼロプロジェクト」を実施しています。
また、各市町においては、生後4カ月以内の乳児のいる全ての家庭を訪問し、助言等を行う乳児家庭全戸訪問事業や、乳幼児健診の実施により、支援の必要な家庭を早期に発見し、孤立することがないよう訪問するなど、継続的な支援を実施しています。
災害時における避難者対策
7月と8月の大雨の際に、長崎県内でも避難指示、避難勧告が発令されたが避難行動をとられた方は非常に少なく、1%以下でした。命を守るための避難行動をするように県民の皆さんへ、どう周知していくか、防災アプリの提案も出ていたが、県の取り組みは?
命を守るための対策は、住民一人ひとりが防災意識を高めるということが非常に重要であると感じています。そのため、ハザードマップ等での地域の災害リスクの確認や、気象情報や市町からの避難情報をもとに、自身や家族で早めの避難行動を行うこと、地域で声かけや要配慮者の支援を行いながら、自助・共助の避難をしていくことを広報啓発していきたい。
もっと活用しよう!SNS相談事業
県では、今年の8月に、LINEで中高生の悩みを受け付ける相談窓口「スクールネット@伝えんば長崎」を開設され、いじめに苦しむ子どもたちの声を聞き逃さないようにと実施されています。このSNSを活用した相談事業の現在の状況は?
本相談窓口では、これまでにいじめや友人関係など、さまざまな悩みについて、100件を超える相談が寄せられており、ほんの些細な悩みのうちから、気軽に、いつでも相談できるSNS相談の効果のあらわれであると考えています。
SNSを活用した相談事業では、一回のやりとりをして、学校につなげていくとの事ですが、LINEで双方向のやりとりをして、子どもの気持ちを理解し、困ったことを学校につなげていく方が、より相談しやすいと思うがどうか。
双方向については、短い文章の中でやりとりをすると、受け手側も一定スキルが必要だというふうに思います。相談を受ける人材育成も並行して進めていき、一定の期間様子を見てから拡充等についても検討していきたい。
地元の要望に対しての進捗状況と今後の見通しは?
西彼杵道路は、現在、整備を進めている時津工区の令和4年度完成を着実に図るとともに、その後、未整備区間にも速やかに着手できるよう、整備手法についての検討委員会を11月に開催したところであり、来年度中には取りまとめを行う。
長崎南北幹線道路については、長崎市茂里町から時津町までのルート選定委員会を立ち上げて検討を進めており、今後、地域住民の方々のご意見等も踏まえ、計画ルートを決定し、必要な手続を経て、早期事業化に向け取り組んでいきたい。
国道207号の諫早市多良見町佐瀬から長与町岡郷間は、佐瀬工区を早期に完成させるとともに、未着手区間については国の補助事業を活用できるのかどうかの課題があり、道路の利用状況、整備コスト等を考慮しながら、整備手法について検討を進めたい。